No.165-2 ギル・シャハムのこと その2
 
 
 さて、ギルの演奏活動は相変わらず多忙だが、このあとの予定は11月22日・23日にオリヴァー・ナッセン指揮NHK交響楽団とベルクの協奏曲(サントリーホール)、24日にガリー・ベルティーニ指揮東京都交響楽団とブラームスの協奏曲(東京文化会館)、アメリカに戻って、29日から12月3日まで5日間、マイケル・ティルマン・トーマス指揮サンフランシスコ交響楽団とベルク(サンフランシスコにて)、12月7日から9日まで3日間、フランツ・ウェルザー=メスト指揮シカゴ 交響楽団とブラームス(シカゴのオーケストラ・ホール)、2001年1月4〜6日にはハンス・グラーフ指揮ボストン交響楽団とブラームス(ボストンのシンフォニー・ホール)、1月18〜21日にはズデニェク・マカール指揮ニュー・ジャージー交響楽団とチャイコフスキー(ニュー・ジャージー州)、1月28日〜2月3日がクリストフ・フォン・ドホナーニ指揮クリーヴランド管弦楽団とプロコフィエフの2番(アメリカ国内)などとなっている。
  レコーディングも多く、今年の5月にはアバド/ベルリン・フィルとブラームスの協奏曲をライヴで収録(発売日未定)、また、ボストン交響楽団とジョン・ウィリアムズの協奏曲を録音したという情報も入手しており、楽しみである。
  ギルのCDはすでに20種類を超えているから驚きである。どれを買っても期待を裏切られることはないと思うが、小品を集めたものがよければ、江口玲との「ザ・フィドラー・オブ・ジ ・オペラ」(POCG-10034)、最新アルバム「悪魔のダンス」(悪魔、魔女などをテーマに集めたもの。UCCG-1012)、「ヴァイオリン・ロマンス」(オルフェウス室内管と。POCG-1971)がお薦めである。また、妹のオリがピアノを受け持った「ドヴォルザーク・フォー・トゥー」(POCG-10022)も、ギターのイェラン・セルシェルとの「パガニーニ・フォー・トゥー」(POCG-1736)も人気があるCDである。協奏曲では、バルトークのヴァイオリン協奏曲第2番(ブーレーズ/シカゴ響と。POCG-10172)は大変完成度が高く絶賛されている。まの愛聴盤は、アンドレ・プレヴィン(ピアノ)との「アメリカン・シーン」(POCG-10126)で、アメリカの作曲家、ガーシュウィンの「3つの前奏曲」のほか、プレヴィンやコープランドの「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」が収められている。プレヴィンのピアノもすばらしく、聴きごたえのあるCDである。
  ギルの演奏はグラモフォン以外でも聴くことができるのでご紹介しておこう。バッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043」(Vn:アイザック・スターン、ギル・シャハム、メータ指揮イスラエル・フィル=イスラエル・フィル創立60周年ガラ・コンサート)(BVCC-8981〜2)ともう1つ、「ニュー・シネマ・パラダイス」(E.モリコーネ作曲)(Vn:ギル・シャハム、マウチェリー指揮ハリウッド・ボウル管)(「ラヴ・フォーエヴァー」 というアルバム。PHCP-1494)。後者は8分弱だが、この演奏が聴けるなら!(他の収録曲もすてきだ。)

  最後に1つ、エピソードを。7月に茅ヶ崎で演奏したアリソン・エルドリッジ(チェロ)とギルは大の仲良しで、アリソンの結婚パーティーの席で、ギルが演奏しにかけつけてくれたそうである。その曲目を知りたくて先日ギルに聞くと、「…なんだったかなあ…忘れちゃったよ…」と笑いながらもちょっと困った顔でおかしかった。今度アリソンに曲目を訊いてみよう。
                               (2000年11月19日 ようよう ま 記)