2024年演奏会予定ラインナップをあげました!詳細未定ですがどうぞよろしくお願いいたします

●ま の雑記帳 2022/1/23 豪華3大協奏曲 ニューイヤーコンサート

指揮者 上野正博さんからのメッセージ

本日は、「茅ヶ崎ニューイヤーコンサート」にご来場頂き、ありがとうございます。

さて、新しい年を迎えましたが、新型コロナウィルスとの闘いは終息への道が見えないままです。我々音楽家の演奏活動は「不要不急」という烙印を押されて、制限、制約を受けてきました。

しかし私たち人間は、感動する生物です。美しいものを観たり聴いたり、美味しいものを食べたり、素敵な香りを嗅いだり、肌の温もりを感じたりすることは、「必要不可欠」です。

今日は地元茅ヶ崎に、日本を代表する音楽家が3人も集まってくださいました。他の分野を差し置いて、音楽は人の心を救う、などとおこがましいことを言うつもりはありませんが、今日のコンサートによって皆さんが、しばしの間でもコロナ禍の日常を忘れ、人間としての当たり前の喜びを感じてくださると、茅ヶ崎出身の音楽家として幸いです。

最後になりましたが、今年一年が皆様にとって、健康で、そして少しでも多くの人間としての営み、喜び、希望を取り戻せる年になりますように心からお祈りいたします。

 

まの独占インタヴュー(ききて:茅ヶ崎市楽友協会 小島昭彦)

先日3人のソリストの皆様にインタヴューをさせていただいた。ハープの中村愛さん、ヴァイオリンの松田理奈さんにはZOOMで、またピアノの清水和音さんには電話での取材となった。みなさんお忙しい中時間を割いてくださり、ききての質問の誠実に答えてくださった。

 

【中村 愛(なかむら・めぐみ)さん】

小島:12歳でハープを始めていらっしゃるのですが、どういうきっかけだったですか。

中村(以下N):母が音楽大学でピアノを専攻していたのですが、そのときに副科でハープをとっていて、そのときの先生が、「日本ハープ界の父」とも言われるヨセフ・モルナール先生で優しかったことです。母のハープが家にありましたし。

ー12歳でハープを始めるというのは、一般的には早いのですか、遅いのですか?

N:ハープというのは、その大きさからも子どもの時にはあまりできない楽器なんです。一般的なやり方としては、ピアノを始めておいて、ハープが肩にのせられる年齢になったら転向することだと思います。

ーつまり、中村さんも小さい頃はピアノをなさっていたわけですね。

N:はい。ハープを始めてからはピアノはやっていません。

ーハープは見た目こそ優雅ですが、非常に体力を使いそうに見えます。

N:ハープは男の楽器と言われてきていて、神話で遡ってもアポロンやダビデ王というように男性ばかりで、優雅に見えますが、女性には負担の大きい楽器だと思いますね。

ーそのための体力作りは何かなさっているのですか。

N:いいえ、特に何もしていないです。

ーでは、練習時間が多くなると、やはりお疲れになるのですね。

N:はい。ハープを弾いていると、ハープでしか付かないような筋肉が付くんです。他のことをしても付かないので、ハープを弾く時間を多くすることでハープのための筋肉を付けるように心がけています。主に肩のところですね。整体に行ったときに足(脚?)の脂肪がゼロだと言われたことがあるんです。足はすごくペダルを使うからだと思います。

ー外出するとハープは簡単に持ち出せるわけではないので、練習は難しくなるわけですが、そういうときにはどうするのですか

N:実は、指慣らし用の小型のハープというのはあります。たぶん、高さ50センチくらいのもので、弦の数は3分の1か、4分の1程度ではないかと思いますが。そういうものを持って出かけることもありましたが、最近はすべてを諦め、割り切って、持たずに外出するようにしています(笑)。

ーそれは結構重いのでしょうか。

N:3キロか5キロくらいだと思いますよ。

ーハープのオリジナル曲で、中村さんのオススメは何でしょうか。

N:一つはフォーレがハープのためにオリジナル曲を作っているのですが、『塔の中の王妃』という5分くらいの曲なのですが、これはオススメです。あとは、室内楽でラヴェルの『序奏とアレグロ』ですね。編成は小さいですが、ラヴェルはハープのことをよくわかって書いているので、これもいいと思います。

ーふだん音楽をお聴きになることは?

N:車に乗っているときにはかけていますね。最近はラフマニノフの交響曲第3番はじめ、ラフマニノフの作品が多い気がします。

ー新しい作品はどのように見つけているのでしょうか。

N:私、絵と文学がすごく好きなんですね。それで曲探しのきっかけにしているのは、音楽家が何かに触発されてこの曲を作ったという よ うなこ とを調べて、弾けそうだったら取り組んでみます。

ー大学は音楽大学だったわけですが、文学や絵画にまでどのように興味・関心をひろげていかれたのでしょうか。

N:物心ついた頃から私は海外文学が好きで、一番最初に好きになったのは、作家のヴィクトル・ユゴーなんです。ユゴーが好きになったことで他の文学作品にも興味がひろがっていき、現在に至っています。

ーそうすると、その影響でフランス音楽にも興味・関心は強いということはいえますか。

N:ロマン主義の作品が好きなので、ロマン主義の作品であれば国は問いません。

ーそうですか。中村さんはヨーロッパを訪ねた経験は多いのでしょうか。

N:留学経験がないので旅行程度ですね。歴史もすごく好きなので、行ってもただ観光して楽しいでは終わらないですね(笑)。

ーそうですか。では、美術館や博物館に入ったらなかなか出てこないタイプですね(笑)。

N:結構そうかもしれません。

ーある作品を弾いているのにピンとこないとき、何か周囲のもの、あるいは周囲のことによって、腑に落ちたり何かと繋がったような経験はお持ちでしょうか。

N:非常に多くありますね。音大ではほとんど音楽のことばかりを学んでいるので、文学や絵を学びたいと思えば独学するしかないのですが、そこでいろいろなことを学んでいくと、たとえば「あっ、あの曲ってこういうときに書いていたんだ」というように、あるとき突然「シナプスが繋がる」みたいに、いろいろなところに点であったものが線になる感じですかね。絵を真剣に学びだしたのは去年くらいからなのですが、それ以来自分の中でいろいろなことが変わっていき、演奏もこの1年でずいぶん変わったのではないかと思います。

ー演奏会のない日はどのような1日をお過ごしですか。

N:そういう日は、自転車に乗って、カルディ(KALDI)に買い物に行ったり、料理が好きなので料理したり本を読んだり、ですかね。あとは美術館を訪ねたりします。

ーこれから音楽を学ぼうとする学生さんたちに一番伝えたいことは何でしょうか。

N:私が一番気をつけていることは「内声を聴く」ということですね。私は普段、ホロヴィッツやコルトーを演奏の参考にしているのですが、ほっといても聞こえてくるメロディラインは一所懸命弾かない。それよりも、その下にある内声の旋律をきれいに弾くことで美しい旋律が出てくるのではないかと思うのです。そんなことを言いたいかなと思います。

ーなるほど。そして、中村さんのように、音楽だけではなく周辺のことにもアンテナを張ることがとても大切なのではないかと思いますね。では、最後に茅ヶ崎のお客様にメッセージをいただけますでしょうか。

N:今回はヘンデルのハープ協奏曲を演奏しますが、すべてのハープ協奏曲の中で、こんなに新年にふさわしい曲はないので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

ーどうもありがとうございました。当日を楽しみにしています。(2022年1月16日 ZOOMにて)

 

【松田 理奈(まつだ・りな)さん】

小島:松田さんは何歳のときにヴァイオリンを始めたのですか。

M:(一応)3歳のときです。3歳の時は、習い事の一つだったんですが、一番大嫌いな習い事でしたね。

-その頃というのはいろいろなさっていたんですか。

M:はい。ピアノ、ソルフェージュや聴音も。でも一番好きだったのは水泳でしたね。とにかく、練習するっていうものが一番嫌で逃げ回っていました(笑)。実は小学校4年の秋に、生まれの横浜市から広島に転校したのですが、広島では学校になじめず、ほとんど学校に行かなくなってしまったんです。で、たまたま引越先に届いていたものではヴァイオリンだけがあったのです。アップライトピアノもなく、その近くにスイミングスクールもなかったわけですが、広島で素晴らしい先生を紹介していただいていた私は、学校に行かず何かにぶち当たりたくなっていて、それがたまたまヴァイオリンだったということで、逆に私を助けてくれた存在になっていたんですよね。なんか「大丈夫だよ」と言ってくれている気がして・・・。ですから、その意味では、ヴァイオリンは「4年生の時に始めた」と言っています。

-ではその後はヴァイオリンが大好きになったのですね。

M:はい。それまでは、水泳が一番好きでしたから(笑)。

-今回はメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲をお弾きいただくのですが、松田さんから見たこの作品の魅力は何だとお思いになりますか。

M:コンチェルトそれぞれ作曲家によってキャラクターが違うと思うのですが、メンデルスゾーンの協奏曲を弾いていると、音符としてよく書かれているなという感想を抱くだけでなく、ほんとうに深いところまでメンデルスゾーンが楽器のことを理解してくれているんだと痛感します。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲には出てこないような、ヴァイオリンの残響だったり共鳴だったりを熟知しているうえで楽曲を書いているなと感じることがすごく多いですね。オーケストラもヴァイオリンも、結構楽器が鳴っているにもかかわらず、どこの音もきれいに響くとか、変に重なって聞こえないとか、メンデルスゾーンが楽譜に書いたことをちゃんと弾いたら本当に美しい響きになってくれる、素晴らしい美学が詰まっている曲だと思います。何回弾いても新しい発見がある、大好きな作品です。また、指揮者の方とのコラボレーションによっても、違ったイントネーションがたくさん生まれてくる楽曲でもあるので、それも楽しみの一つです。

-これまでで大きな影響を受けた演奏家はどなたでしょうか。

M :影響を受けた演奏家はたくさんいらっしゃいます。自分にとってはそのときそのときにお世話になった方がそうなので、一人に絞れないですね。

-では、作曲家だったらいかがですか。

M :モーツァルトですね。(←迷いなくお答えになる)私にとっては、小学校4年のときに弾いていたこともあり ・・・。あの楽曲がなかったらいまの自分がどのような人生を歩んでいたかわかりませんから。

-演奏会で験(げん)を担(かつ)ぐことはありますか。

M:いま、8歳になる娘がいるのですが、その娘が生まれる前は、結構「○○を食べない」などと言っていたのですが、子どもが生まれてからはもうそんなことは言っていられなくなりましたね(笑)。

-音楽をお聴きになることは多いですか。

M:はい。クラシックではありますが、新しいメロディを聴くのが好きで、「Classic FM」というイギリスのラジオ局をよく流しています。現代の作曲家ですがヨーロッパでは普通に聴かれているものが楽しめます。

-今後のご予定を教えていただけますか。

M:はい、実は昨年11月23日に、生まれて初めて「三大ヴァイオリン協奏曲」という企画をサントリーホールでやらせていただいたんです。ヴィヴァルディの「四季」と、メンデルスゾーン、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を1つのコンサートで一気にやるというものです。で、まったく同じ内容なのですが、第2弾を今年の夏(2022年7月31日、サントリーホール)に行うことになりました。去年弾き終わったすぐあと、「今度は新しいアプローチで弾いてみたい」と反省点が沸いてきたこともあり・・・。

-3つを一度にというのは、体力的に結構大変ではないのですか。

M:「頭」のほうが大変です。ヴィヴァルディの「四季」は小編成でアンサンブル的な要素が大きく、弾き振りなので。そして、そこからオーケストラで指揮者さんがいてという形に切り換えるところですかね。そして、かなり細かなところまで気にかけ、アンテナを張ってコンチェルトを弾いていますので、それも最後の方は大変だったと思いますが、そのあたりのコツが掴めた気がしています。私が大尊敬している清水和音さんが10年間なさっていたのが、この三大協奏曲という企画で、そこから「ヴァイオリン・ヴァージョンもやってみようよ」と主催者さんから言われ、実現しました。私は和音さんから、コンチェルトを一気に弾くときのマインドや心構えを聞き、新しい世界が見えてくることも伺っているので楽しみにしています。

-茅ヶ崎のお客様にメッセージをいただけますか。

M:今回の公演は、めったに並べて聴くことができないプログラムだと思うんです。ヴァイオリン、ピアノのコンチェルトを連続して聴くことはあっても、その前にハープのコンチェルトが置かれることはほんとうに珍しく、それぞれキャラクターが違うコンチェルトが並んだ今回の演奏会をどうぞ楽しんでいただきたいと思います。

-本日はどうもありがとうございました。 (2022年1月18日 ZOOMにて)

 

実は、松田理奈さんは大の餃子好き。「愛餃家 理奈 Lina」というインスタグラムでも活躍されている。餃子アナリスト、日本餃子協会認定ギョーザニスト、一般社団法人焼き餃子協会・正会員などと肩書きが並んでいる。「ヴァイオリンは3歳からですが、餃子は2歳からなんです。去年の途中までは、(Twitter Lina Matsuda 松田理奈@linaviolin 93 よりも)餃子のフォロワーのほうが多かったんですよ(笑)」と松田さん。

 

【清水 和音(しみず・かずね)さん】

小島:清水さんが普段音楽をなさる上でもっとも大切になさっていることはどんなことでしょうか。

清水(以下S):「作曲家に敬意を持つ」。これに尽きますね。

-それはつまり、譜面に対して忠実になるということでしょうか。

S:我を出さないということです。

-譜面に書かれていないこともたくさんあると思うのですが、清水さんはどんなふうにお考えですか。

S:書かれていること以外はないんですよ。譜面に書かれていることがすべてですから。行間を読み取るなんてことはしちゃいけないんです。

-これまでで、何か作品を弾いていてよくわからなかったことが、その作品に係るある場所を訪ねたときに、急に理解できたというような経験はありませんか。

S:そんなの一度もないよ(笑)。そういうことは信じていませんから。譜面に書いてある以外には何もないんだから。例えば、作曲家の譜面以外のものってありますよね。手紙とかあるけれども、そういうものに振り回されてはいけないんだと思います。

-今回茅ヶ崎ではチャイコフスキーをお弾きになります。これまで何度もこの作品を演奏されてきている清水さんに伺いたいのですが、この作品でお好きなところというのはどんなところでしょうか。

S:そのようなことっていうのは、どの曲に対してもない。

-えっ!?

S:ないよ。そんなこと訊いてどうするって話だよ。そういうこと、言いたくない。

-失礼しました。では、毎回お弾きになっていて、新たな発見というようなものはあるんですか。

S:ないですね、全然。言いたくないね。演奏家は演奏がすべてで、聴く人の何か手助けになるようなことを言いたくはないね。

-なるほど、ありがとうございます。では次の質問に移りますが、いま、清水さんがもっとも関心をお寄せになっている作曲家はいますか。

S:そういうのもないな。いつでも、いま弾く曲を練習するだけです。

-では、これからこういう作曲家をとりあげてみたいなと思うようなことはないのですか。

S:なるべく、なにもやりたくない。

-あっ、そんなんですか。(思わず笑ってしまう)

S:もう60歳を超えたからやりたくないんだよ。でもほかの楽器の人たちがやってほしいと言うから、しようがなくやっているんで(笑)。だいたい、自分からこういう曲をやってみたいって積極的に思うことがないんだから。

-でも演奏会に伺うと、清水さんが新しい世界にどんどん挑んでいるように感じるのですが。

S:それは周りがあれやれこれやれって言うからだよ。まあ、たまには言うこと聞いておこうかって(笑)。

-それは清水さんが謙遜されているのでは。

S:謙遜は絶対にしないですよ。ほんとうにやる気がないんだから。性格ですからしようがないよね。

-いやあ、すみません、なんかつまらない質問ばかりで。

S:いいえ(笑)。

-今、大学で教えておいでですが、若い学生さんへ伝えたいことは何ですか。

S:いやいや、だって日本は音楽では後進国ですから。ピアノなんかほんと才能がないですから。話にならないくらい、全然だめだね。うまいと思ったことがない。自分が聴衆になったときには、天才以外は(聴く)意味がない。天才以外は聴いたってしようがないでしょう。それでも、譜面があってその通りに弾いて、その中から自分の魅力的な個性が出てくるのであるなら、教育に何の意味があるのかってことなんだよね。だって譜面には弾き方が書いてあるんですよ。教育からすごい演奏家なんか、絶対に出てこないという確信はある。いや、子どもの頃は話は別なんだけど。ただ、先生なんかにはつかない方がいいと思うね。作曲家が考えたことは譜面からしか分からないのだから。

-この質問はどうかなあ・・・。(とだんだん質問することに自信を失いつつあるききて?) 清水さんがこれまでに大きな影響を受けた音楽家はいますか。

S:ああ、それはいますよ。カラヤンですね。

-機会があれば協演してみたかったですか。

S:いやあ、聴いているだけで十分かな。だって、協演したピアニスト、全員うまく弾けていないもんねえ(笑)。ぼくが聴く限り、協演してうまく弾いた演奏家はロス トロポーヴィチ(チェロ)だけだと思うなあ。あと、歌手は皆素晴らしいけどね。ピアノに関しては、結局カラヤン(のスケール)にはまらないってことなんだと思うね。カラヤンもピアノ・コンチェルトに関しては興味があるんだかないんだか、わからないところもあるよねえ。ただ、これまで聴いてきたすべての音楽家からそれぞれ影響は受けてきたとは思いますよ。知らない間にいろいろ影響されてきたのではないのかな。

-清水さんは、生まれ変わったら何になりたいとか、考えたことはありますか。

S:地球じゃないところに行きたい(笑)。もうちょっとイイ星に移って、争いごととかないところがいいですね。

-音楽家になりたいとか、そういうことは考えないのですか。生き方そのものについてのお気持ちですものね。

S:そうですねえ、小さい頃から音楽家になるのがあたりまえだったので、音楽家になるという感覚がなかったんだと思いますね。

-どうもありがとうございました。今日、清水さんははじめに「作曲家への敬意」ということについてお話しくださいました。

S:そうですね。結局、作曲家に喜んでもらえたらいいんです。余計なことはしない、考えないというのは本気で思っているんです。昔、指揮者のトスカニーニが、ベートーヴェンの交響曲第7番のアレグレット(第2楽章)について訊かれたときに、「ただのアレグレットだ」と答えているのだけど、素晴らしいよね。これがすべてではないかと思うんです。「解釈しない」「ただ受け取るだけ」というのがすごく重要なことなんじゃないのかなあ。今回、チ ャイコフスキーですが、チャイコフスキーは譜面にちゃんと書いているので、その通りに弾けばいいわけですよ。原理主義者的なことを言っているわけではありません。可能な限り受け取ろうということです。原理主義者はだめです。解釈が法律なのではないですから。

-どうもありがとうございました。当日またお目にかかれるのを楽しみにしています。 (2022年1月16日 電話にて)

 

清水和音さんへのインタヴュー。ききての準備不足は否めない。ききてが次々にとんちんかんな質問をするものだから、このような取材になってしまったが、それでも清水さんが正直に、思ったことをそのままストレートに返してくださるのは痛快で、実に気持ちよかった。清水和音という演奏家を40年近く聴いてきたききては、敬意を持って25分間電話での会話をさせていただいたつもりではある。当日、取材記事の原稿ができたところで校正をしていただきたいのですがと話すと、「そんなのいいよ」と清水さん。清水さんはあまりに正直すぎて損していないといいのだが、と余計なことを考えてしまうききてであった。損得勘定抜きで、ありのままのご自身をさらけ出してくださった清水さんには、機会改めてもっとお話を伺ってみたいところである(もうお断りかな?笑)。

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